2010年6月6日日曜日

ひとつ

 
 
真夜中の月が照らす先に見えたのは
世界の孤独

満たない感情の隙間を
愛で埋められるのなら
こんな夜は、誰を想おう

いくら見上げても
消えることのない無数の灯りは
おかしいまでに儚く
それでいて優しい

静寂に包まれた世界の粒子までもが
一つ一つ、ひっそりと孤独を詠う

遠い空の向こうに在るであろう朝が
来ないことを願いながら
美しい月の光りに照らされて

こんな夜は、誰を想おう




   

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